ゴルフや釣りに最適な偏光レンズとは?使用するメリットや選び方を解説

更新 2025/06/17

投稿 2024/07/12

我妻 三朗 監修

更新 2025/06/17

投稿 2024/07/12

目 次

    偏光レンズとは、反射光(いわゆる乱反射)をカットできるレンズのことです。

    反射光と聞くと難しく感じるかもしれませんが、下記のような経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?

    • 釣りやマリンスポーツをするときに水面の反射が眩しくて気になる
    • スノーボードやスキーをするときに照り返しで前が見にくくなる

    このようなアウトドアをするときの「眩しさ」や「ギラつき」は、反射光が原因です。偏光レンズはこの反射光をカットして、明瞭な視界を維持できるところが大きな強みです。

    偏光レンズは特殊なレンズだからこそ、メリットや仕組み、注意点などを把握して自分に合うのか判断することが欠かせません。そこでこの記事では、偏光レンズの特徴や使用するときの注意点など偏光レンズを購入する前に知っておきたい基礎知識を解説していきます。

      ▼この記事で分かること

    • 偏光レンズは反射光をカットするレンズ
    • 偏光レンズが活躍するシーン
    • 偏光レンズを使用するメリット
    • 偏光レンズを使用するときの4つの注意点
    • 満足できる偏光レンズの選び方

    この記事を最後まで読めば偏光レンズとはどのようなレンズなのか理解でき、自分に合う商品を選択できるようになります。偏光レンズはアウトドアで活躍するレンズなので、ぜひ参考にしてみてください。

    1.偏光レンズは反射光(いわゆる乱反射)をカットするレンズ

    冒頭でも述べたように、偏光レンズは反射光(いわゆる乱反射)をカットするレンズです。反射光とは、表面に凹凸があるものに光を当てたときに、いろいろな方向に光が反射することを指します。

    反射光では上記の図のようにさまざまな方向から光が入ってきますが、私たちの目は反射光を制御する機能を持ち合わせていません。そのため、「眩しい」「チカチカする」などの現象が起こります。

    例えば、天気がいい日の海や川の水面を思い浮かべてください。太陽の光を浴びて、キラキラと輝いているのを見たことがある人は多いのではないでしょうか。これは、波を打つ水面に凹凸があり、太陽の光を浴びて反射光を起こしているからなのです。

    反射光が発生している川や海で釣りをする場合、水面が眩しく魚影が見にくい状態になります。そこで、活躍するのが偏光レンズです。先ほども述べたように、偏光レンズは反射光をカットしてくれます。ギラつきや眩しさを抑えて、コントラストを明瞭にできるところが特徴です。

    釣りでの使用を想定すると川の中の様子や岩の位置などが見やすくなり、安全性と釣果を高められるでしょう。

    偏光レンズは釣りだけでなく、まぶしいやギラつきが気になる下記のようなシーンで幅広く使用できます。

    • ゴルフ
    • スノーボードやスキー
    • マリンスポーツなど

    詳しくは(「2.偏光レンズが活躍するシーン」で解説しています。

    ではなぜ、偏光レンズは反射光をカットできるのか次の章で仕組みを解説してきます。

    1-1.偏光レンズの仕組み

    偏光レンズは、下記のように2枚のレンズの間に偏光膜を挟んでいます。

    偏光膜が反射光をカットしてくれるので、偏光はこれ以上先には進めません。その結果、必要な光だけが届き眩しさや照り返しを感じないクリアな視界が維持できるのです。

    1枚目の偏光レンズは紫外線カット仕様となっていることが多いので、私たちの目には一方向から入ってくる自然光だけが届く仕組みとなっています。

    1-2.偏光レンズはサングラスの一種

    偏光レンズは、サングラスとどう違うのか気になっている人も多いかと思います。結論から言うと、偏光レンズはサングラスの一種です。

    サングラスとは太陽光などから目を保護するためのアイウェアを指しており、偏光グラスも含まれています。では、一般的なサングラスと偏光レンズはどこで区別しているのかというと、偏光膜の有無です。

    一般的なサングラス 偏光レンズ
    概要 カラーの濃淡で眩しさを抑える 2枚のレンズの間に偏光膜を挟み反射光をカットする
    反射光のカット できない できる
    視界のクリア度 反射光をカットできないためクリアな視界を維持しにくい 反射光をカットしクリアな視界を確保できる

    一般的なサングラスは偏光膜がないので、反射光をカットできません。仮にサングラスを使い反射光の眩しさやギラつきを抑えようとすると、レンズのカラーをかなり濃くする必要があります。

    ただし、レンズカラーを濃くしたところで反射光自体はなくならないので、偏光レンズのようなクリアな視界を確保することは難しいでしょう。

    一方で、偏光レンズは偏光膜により乱反射をカットできるため、レンズカラーが比較的薄くても眩しさを抑えられる可能性があります。このように、偏光レンズはサングラスの一種であるものの、一般的なサングラスとは性能が異なることを把握しておきましょう。

    1-3.偏光レンズの寿命は3~4年程度

    偏光レンズの平均的な寿命は、3~4年だと言われています。偏光レンズに欠かせない偏光膜には、光のヨウ素系の液体を塗布しています。

    ヨウ素は紫外線に弱いため、偏光グラスを繰り返し使用することで反射光をカットする効果が弱くなります。明らかに偏光レンズの色味が変わったり性能が落ちたりする場合は買い替え時期ですが、目立つ変化を感じられないこともあります。

    偏光レンズを継続して使用しており寿命が気になる場合は、メガネ屋さんで紫外線カット率を測定してもらうといいでしょう。紫外線カット率が低下している場合は、偏光レンズの買い替えを検討するタイミングだと言えます。

    2.偏光レンズが活躍するシーン

    偏光レンズは、反射光による眩しさや照り返しを抑えられるところが大きな強みです。そのため、眩しさやギラつきが気になるシーンであれば幅広く活用できます。偏光レンズが活躍する一般的なシーンとしては、下記が挙げられます。

    偏光レンズが活躍するシーン

    シーン 説明
    釣り 水面の眩しさや照り返しを抑えることで、水中の魚影を確認できるようになる。
    ウィンタースポーツ スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツ時に気になる雪の反射を抑えられる。視界がクリアになるので安全性を確保しやすい。
    マリンスポーツ サーフィンやヨットなどのマリンスポーツ時に気になる水面の眩しさや照り返しを抑えられる。
    ゴルフ 芝生の反射光を抑えることで、コースの形状やボールの行方を確認しやすくなる。
    運転・サイクリング 路面の照り返しや反対車線のヘッドライトなどの眩しさを軽減できる。安全性の確保が期待できる。
    ※自動車の運転の場合は視感透過率に注意が必要

    例えば、ゴルフをするときに芝生の照り返しがあると、コースの全体像やボールの位置が確認しにくくなります。プレイのしやすさに影響を及ぼすため、スコアを左右することになるでしょう。

    偏光レンズを装着すると芝生の形状やコースの輪郭が明瞭になり、プレイしやすくなります。ボールのコントラストもはっきりとするので、時間帯や天候に囚われずプレイに集中できます。

    また、サイクリングの場合は、アスファルトの照り返しや車のヘッドライトにより視界が悪くなると危険を伴います。偏光レンズを装着することで事故の予防にもつながります。

    偏光レンズは日常的に使うサングラスではありませんが、趣味やライフスタイルに応じて装着するとパフォーマンスの向上や事故防止などの効果が期待できるでしょう。

    3.偏光レンズを使用するメリット

    偏光レンズの基礎知識が把握できたところで、気になるのは偏光レンズならではのメリットです。偏光レンズの主なメリットとしては、下記の2つがあります。

    偏光レンズを使用するべきか検討するためにも、ぜひチェックしてみましょう。

    3-1.一般的なサングラスのよりも明瞭な視界になる

    「1-2.偏光レンズはサングラスの一種」でも触れたように、偏光レンズは一般的なサングラスよりも明瞭な視界を確保できます。

    一般的なサングラスはカラーの濃淡で眩しさや明るさを調整しますが、偏光レンズは反射光する光をカットできます。その結果、眩しさやギラつきを感じることがなく、輪郭がはっきりとした明瞭な視界を維持することが可能です。

    例えば、サングラスを装着して海辺を歩く場合、太陽光の眩しさはカットできても照り返しによる見にくさは軽減できません。偏光グラスは太陽光の眩しさと海辺や砂浜の照り返しによる眩しさの両方を軽減できるため、快適に過ごせます。

    3-2.安全性が確保できる

    反射光した光が瞳に入射するときの光量は、自然光の7~10倍だと言われています。つまり、それだけ眩しさやギラつきを感じることになります。

    例えば、サイクリング中にアスファルトの照り返しが起こると眩しさにより視界が確保しにくくなり、正常なハンドリングができなくなる可能性があります。

    偏光グラスを装着していれば反射光に備えることができ、安全性を確保できます。サイクリングだけでなくウィンタースポーツやマリンスポーツなど明瞭な視界の確保が安全性を左右するシーンにおいて、有効活用できるところは大きなメリットだと言えます。

    4.偏光レンズを使用するときの4つの注意点

    偏光レンズのメリットが把握できたところで、気になるのは注意点です。偏光レンズを使用するときには、下記の4つの点に注意が必要です。

    偏光レンズを長く安全に使うために知っておきたいポイントなので、ぜひチェックしてみてください。

    4-1.湿気や水に弱い

    偏光グラスは、2枚のレンズの間に偏光膜を挟み込んでいます。水に濡れたままにするとレンズの間に水分が入り、レンズと偏光膜が剝がれることがあります。

    • 超音波洗浄機で洗う
    • 雨や水に濡れたまま放置する
    • 湿気の多い場所に保管する

    などを行うと、偏光レンズとしての機能を失う可能性があるでしょう。偏光レンズが濡れた場合はすぐに水分を拭き取り自然乾燥させることが大切です。

    湿気や水への対処法

    • 雨や水に濡れたままの放置や湿気が多い場所での保管を避ける
    • 水に濡れた場合はすぐに水分を拭き取り自然乾燥させる

    4-2.高温に弱い

    偏光レンズは水だけでなく、熱にも弱いです。偏光膜とレンズのコーティング剤は熱膨張率が異なるため、温度上昇の過程で歪みやヒビが発生する可能性があります。偏光膜が熱で変形すると裂けてしまい、使えなくなることも考えられます。

    • 夏場の車内に保管をする
    • 直射日光が当たる場所に放置する
    • バーベキューコンロなど高温になる機材の近くに置く

    など、高温になる環境に長時間置かないようにしましょう。とくに、偏光グラスを車の中に置いておくことはやりがちですが、夏の車内は短時間で50℃以上に達することがあります。車内に置いたままにするのではなく、随時携帯するようにしましょう。

    高温への対処法

    • 夏場の車内や直射日光が当たる場所に放置しない
    • バーベキューコンロなど高温になる機材の近くに置かない

    4-3.液晶画面が見にくい

    偏光レンズに使用されている偏光膜の仕組みは偏光レンズ以外にも、スマートフォンやカーナビ、パソコンなどの液晶画面に使用されています。

    そのため、偏光レンズを装着したまま液晶画面が見ると、偏光膜同士が重なり合い光を遮ってしまいます。その結果、角度によっては画面が真っ黒に見える、滲んで見えるなどの現象が起こります。こればかりは、液晶画面の操作時に偏光レンズを外さないと解消できません。

    • スマートフォンを操作する
    • カーナビを確認する
    • 液晶画面を使った時計で時刻を確認する

    など液晶画面を使用するシーンでは、偏光レンズは基本的には使えないことを知っておきましょう。

    液晶画面が見にくいときの対処法

    • 基本的には偏光レンズを装着したまま操作することはできないため偏光レンズを外す

    4-4.自動車の運転は視感透過率に注意が必要

    自動車を運転するときの照り返しや対向車のライトの眩しさを軽減するために、偏光レンズを検討している人もいるかと思います。結論から言うと、自動車の運転に使用はできますが視感透過率に注意が必要です。

    視感透過率とは、レンズが目に見える光をどれくらい通すのか数値化したものです。100%に近いほどレンズが光を通している裸眼に近い状態となります。

    運転時に使用できる視感透過率は、JIS(日本工業規格)で下記のように定められています。

    • 昼間の運転は、視感透過率が8%を超えていること。
    • 夜間の運転には、視感透過率が75%以上であること。
    • 運転用または道路での使用に適するために、赤、黄、緑、青の色を識別できる色調であること。

    これに加えて、偏光レンズと名乗るには偏光度が90%以上でなければなりません。

    偏光グラス:サングラスの項に掲げる区分に該当するもののうち、次に該当するもの

    • 偏光度が90%以上であるもの
    • 偏光軸のずれが15度以下であるもの

    参考:消費者庁「サングラス」

    偏光度とは、反射光をカットする割合のことです。100%に近いほど反射光をカットできており、鮮明な視界を確保できます。

    ここまでをまとめると

    ・視感透過率:レンズが目に見える光をどれくらい通すのか数値化したもの。100%に近いほどレンズが光を通している

    ・偏光度:反射光をカットする割合のこと。100%に近いほど反射光をカットできている

    となるため、両者の数値は反比例します。つまり、偏光グラスの基準を満たす偏光度を維持するには、必然的に視感透過率が低くなってしまうのです。

    JIS規格での夜間運転の基準は視感透過率が75%以上となりますが、上記を踏まえるとこの基準値をクリアした偏光グラスはなかなか見当らないでしょう。

    そのため、偏光グラスを装着した状態での運転は、基本的には昼間が対象です。昼間の運転をするにしても、レンズカラーや視感透過率をクリアする必要があります。自動車の運転用に検討をしている場合は

    • 基本的には昼間の運転が対象
    • 昼間の運転は、視感透過率が8%を超えている商品を選ぶこと
    • 赤、黄、緑、青の色を識別できるレンズカラーを選ぶこと

    を念頭に置いておくことが大切です。

    5. 満足できる偏光レンズの選び方

    最後に、偏光レンズを選ぶときに知っておきたい選び方をご紹介します。

    選択する偏光レンズにより使いやすさや見た目が変わるため、どの点に着目するべきかあらかじめチェックしておきましょう。

    5-1.タイプを選ぶ

    偏光グラスには、下記の3つのタイプがあります。

    タイプ 概要 向いているケース
    既製品サングラスタイプ 偏光グラスを使ったサングラス 幅広い商品から選択したい人
    度付きレンズタイプ 度数入りのレンズを使用したタイプ。視力補正とサングラスを両立できる 普段メガネを装着している人
    クリップオンタイプ 現在使用しているメガネの上からクリップやマグネットで留めて使用するタイプ 現在使用しているメガネをベースとして使用したい人

    既製品サングラスタイプは商品のバリエーションが豊富なので、目的に応じて選択しやすいところがメリットです。

    普段からメガネを使用している場合は、度付きレンズタイプやクリップオンタイプを検討できます。度付きレンズタイプは、サングラスと視力補正(視力矯正)を両立できるところがメリットです。ただし、メガネを作製するときと同様で視力測定からスタートしなければならないため、コストと時間がかかる可能性があります。

    クリップオンタイプは、現在持っているメガネの上から装着をするタイプです。現在のメガネの性能に偏光レンズの性能をプラスできます。

    一方で、現在のメガネに合う商品を選択しなければならないため、商品が限定される可能性があります。また、装着方法によっては激しい動きに耐えられない可能性があるので、使用するシーンに応じて検討してみてください。

    5-2.視感透過率と偏光度を確認する

    「4-4.自動車を運転をする場合は視感透過率に注意が必要」でも触れましたが、偏光レンズを選ぶときには視感透過率と偏光度を確認しましょう。

    ①視感透過率

    視感透過率とは、レンズが目に見える光をどれくらい通すのか数値化したものです。昼間の自動車の運転を念頭に置いている場合は、視感透過率が8%を超えている商品を選択しましょう。

    視感透過率が低いとレンズカラーが濃くなるため、見え方も変化します。例えば、釣りやスノーボードなどでの使用を検討している場合は視感透過率が低すぎると見にくくなるため、バランスを見ながら検討してみましょう。

    ①視感透過率

    偏光度とは、反射光をカットする割合のことです。偏光度が90%以上で偏光レンズ、90%以下だと偏光機能レンズとなります。偏光レンズと呼べるものを選択するには、偏光度が90%以上の商品に着目することが大切です。

    視感透過率と偏光度を確認し使いやすさとのバランスを見ながら、適切な数値を選択してみてください。

    5-3.カラーで選ぶ

    偏光レンズはサングラスなので、基本的にはレンズにカラーがつきます。主なカラーバリエーションには、下記のような種類があります。

    カラー 特徴 向いているシーン
    グレー系 信号の色を遮ることなく、眩しさを抑えられる サイクリング、自動車の運転
    ピンク・ブラウン系 コントラストが明確になり、ボールや魚影などが見やすくなる 釣り、ゴルフ、マリンスポーツ、ウィンタースポーツ
    イエロー系 他のカラーより明るく見えるため、夕方以降の使用に向いている 夜釣り
    グリーン系 赤と青系の色味を吸収するため、目が疲れにくくなる。遠近感が掴みやすくなる 釣り、ゴルフ
    ブルー系 自然な見え方で長時間使用でも疲れにくい マリンスポーツ、ウィンタースポーツ

    グレー系やブルー系は自然な見え方で、疲れにくいところが特徴です。とくにグレー系は信号色と被らないため、サイクリングや自動車の運転に向いています。

    ピンク系やブラウン系はコントラストが明確になり、対象物を確認しやすくなります。そのため、釣りやゴルフ、スポーツ時に使いやすいでしょう。

    また、グリーン系やイエロー系は他のカラーよりも明るく見えるので、夕方以降に使用する場合や照り返しやギラつきを抑えながらも明るさを維持したい場合に向いています。

    カラーによって見え方や装着したときの見た目が大きく変わるため、使用するシーンや好みを踏まえて検討しましょう。

    5-4.目的に合う偏光レンズを作製するには眼鏡作製技能士に相談をする

    ここまで解説してきたように、偏光レンズは使用するシーンが限定されています。それだけでなく、レンズのカラーや濃さによって適しているシーンが異なります。

    例えば、自動車の運転を視野に入れている場合に何となく偏光レンズを選んでしまうと、運転に適していない可能性があります。また、偏光度の確認方法が分からない状態でレンズを選択すると、思ったよりも眩しさを防ぐことができないことも考えられます。

    目的に応じて快適に使用するためにも、偏光レンズに関する知識のある眼鏡作製技能士に相談をすることがおすすめです。

    眼鏡作製技能士とは、メガネ作製のエキスパートが保有する国家検定資格です。メガネに関する幅広い知識を有しているのはもちろんのこと、一人一人のニーズに応じたメガネを作製するスキルも持ち合わせています。

    • 【眼鏡作製技能士のスキル】
    • 視機能や光学、メガネ販売や加工作製、フィッティングなどの知識
    • 企業倫理やコンプライアンスに関する知識
    • メガネ業界に関する専門的な知識
    • ニーズをくみ取るコミュニケーション能力
    • 顧客に応じたメガネを作製する測定・加工・フィッティング能力
    • メガネの正しい装用や取り扱いを説明する能力

    偏光レンズを選ぶときには、視感透過率やカラーなど一人では判断が難しい部分があります。また、偏光レンズはフレームにセットするときに偏光膜を水平に保つ高い技能や正しい知識も求められます。

    眼鏡作製技能士への相談は無料なので、偏光レンズの選び方に悩んでいる場合や納得できる偏光レンズを作製したい場合は相談してみましょう。眼鏡作製技能士が在籍している店舗はこちらより検索できますので、ぜひ参考にしてみてください。

    6.まとめ

    いかがでしたか?偏光レンズとはどのようなレンズなのか把握でき、目的に応じて使えるようになったかと思います。最後にこの記事の内容をまとめると

    偏光レンズは反射光(いわゆる乱反射)をカットするレンズ。眩しさやギラつきなどを軽減し明瞭な視界を確保できるところが特徴

    偏光レンズは2枚のレンズの間に偏光膜を挟み込むことで反射光をカットする仕組みを採用している

    偏光レンズはサングラスの一種。一般的なサングラスには偏光膜が備わっていないため、反射光をカットする機能は備わっていない

    偏光レンズの平均的な寿命は3~4年

    偏光レンズは反射光による眩しさや照り返しが気になる釣りやゴルフ、ウィンタースポーツ、マリンスポーツなどでの使用に向いている

    偏光レンズを使用するメリットは次の2つ

    • 偏光膜を使用しているため反射光をカットし、一般的なサングラスよりも明瞭な視界を確保できる
    • 眩しさやギラつきを抑えられるので視界がクリアになり安全性を確保できる

    偏光レンズを使用するときの注意点は次の4つ

    • 湿気や水により挟み込んでいる偏光膜が剝がれる可能性があるため水に濡らさないようにする
    • 高温に弱いため保管方法や取り扱いに注意する
    • 液晶画面が見にくい事があるため、偏光レンズを装着したまま操作しないようにする
    • 自動車を運転する場合は視感透過率に注意が必要

    偏光レンズを選ぶときのポイントは次の4つ

    • 既製品サングラスタイプ・度付きレンズタイプ・クリップオンタイプの3種類から選択する
    • 使いやすさと見た目を考慮しながら視感透過率と偏光度を確認する
    • 目的に応じてレンズのカラーを選択する
    • 偏光レンズの調整やアドバイスには知識や技能が必要なので眼鏡作製技能士に相談をする

    偏光レンズは反射光をカットできるため、ゴルフや釣り、マリンスポーツなど照り返しや眩しさが気になるアクティビティで大活躍します。目的や好みに応じて満足できる偏光レンズを選択できることを願っています。

    我妻 三朗 監修

    眼鏡作製技能士は、日本初の「メガネお仕立て」の国家検定資格です。世界の40か国以上の国々では、眼鏡のお仕立てに資格制度が導入されています。ところが日本では、資格が無くても誰でもメガネのお仕立てができる状況でした。ついに日本でも「生活者の眼の健康のため」に、難関試験に合格したメガネお仕立てのプロフェッショナルが誕生しました。

    店頭に並んだメガネは完成品ではありません。ご自分の目やお顔に最適に調整されて、初めて完成します。眼鏡作製技能士は、世界に一つのあなただけのメガネをお仕立てします。眼鏡作製技能士について詳しく見る。